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てんてん

てんてん

1981年宮城県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。2004年株式会社アマナ(現 株式会社アマナホールディングス)に入社。2013年に独立し、2015年株式会社佐藤写真館設立。

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こんにちは、令和

2019年7月5日

梅雨ですね。僕は梅雨が好きです。
雨の音とか、紫陽花とか、傘とか、植物がグングン育って行く感じとか、
通り雨が去って、一気に晴れたときの風景も好きです。
僕が育った田舎では、梅雨の時期の登下校は、田んぼ沿いの舗装道路を自転車で走っていると、牛カエルがたくさんいて、生臭かった記憶があります。                                      
早いもので、令和になって2ヶ月がたってしまいました。
改めて、令和ってすごくいい元号ですね。
違和感感じたのは発表された最初の日だけで、すぐに、すーっとなじんでいきました。
例えるならば、緑豊かな山の岩場から湧き出る水のような、とても清らかで美しい響きです。
僕の周りでは、このタイミングで、会社をやめて独立したり、
結婚したりと、新しい人生にチャレンジする人が多い印象です。
僕の思春期を一緒に過ごした、親友の目黒豊君も今月結婚式を挙げるということでとても楽しみにしています。

今回はそんな思春期、中学、高校編です。
僕が入学したのは、今は生徒数の減少で廃校になってしまいましたが、
宮城県角田市立西根中学校。
小学校の同級生が、増えることも、減ることもなく、そのまま全員で中学生になりました。
変わったことといえば、坊主が規則の中学校だったので、みんながクリクリな坊主頭になったこと。
選べる部活は3つだけで、野球、柔道、バドミントン。
野球は先輩が恐い、バドミントンは超走らされるということで、自動的に柔道部に入ることにしました。
本当はバスケとかしたかった。バスケ部とかサッカー部があって、爽やかな部活に入っていたら、コンプレックスがなくてもっと明るい人間になっていた気がします。
いやいや、そんなことはない、コンプレックスや劣等感こそが表現者の肥やしになっていると、偉い人が言っていました。
結果的に柔道部に入ってよかったと思ってて、武道をかじっていることが、
いまの写真を撮影する時のスタイルにいい影響を与えています。
来年のオリンピックの柔道がとても楽しみです。


僕は、中学生の時に夢中になっていたもので、その後の人生が大きく変わると思っていて、その中でも「行け!稲中卓球部」というギャグ漫画の中に広がる人生哲学が僕の人格の大部分を形成している気がしています。
僕は漫画好きですが、家の本棚においてあるのは「行け!稲中卓球部」「幽☆遊☆白書」「スラムダンク」の中学生の時に夢中になっていた3作品だけで、僕の人生にこれ以外は必要ないと判断しました。
中三の時だっと思うのですが、ヤンキー漫画を読みすぎてイキってた僕は、
ひょんなことから同学年全員から突然無視されるという、超つらい経験をしました。
僕が、人生で頭に自殺がよぎったのは後にも先にも、あの無視され続けた日々だけで、本当につらかった、無視の対象になってる本人は、思春期まっただなかで、変なプライドとかもあって、先生や親には相談できないし、
親友だと思ってた友達が、主犯だったりして、誰にも相談できなかったりで、
本当に孤独で学校に行っても空気みたいな感じで、こんな生活が1年続くのかと思うと、当時の僕には耐えられる自信がなかった。
そんな、つらい経験をしつつも、元の楽しい中学生活を取り戻すことができ、
高校へ進学することになります。


大学に行きたい気持ちがあったので、地元の角田高校という男子校に進みました。
高校は、いろんな中学から人が集まってくるので、田舎中学出身な僕は少し劣等感を抱えていて、高校生活はエンジョイしきれず、毎日、中学の同級生の豊くんとばかり遊んでいました。
僕が高校生の時は、HIROMIXさん、蜷川実花さん、ホンマタカシさんが出てきた時で、完全に写真ブームでみんな「写ルンです」を持って写真を撮っていました。
1年生の時に柔道部に入っていた僕は、厳しい部活が嫌になり、途中から帰宅部の写真部に入部しました。
これが写真との出会いです。                       高校の時に50ccのバイクを手に入れた時は、「どこにでも行ける、自由だ!」あの時ほど心身ともに開放感を感じたことはなかったと思います。
休みの日には、豊くんと海に行ったり、廃墟っぽいところに行ったりして、
ファッション誌っぽく写真撮ったりして遊んでいました。
この時から、俺、写真むいてるなーと、なんとなくの自信が芽生え始めました。
僕が今、写真の仕事ができているのは、あの日々があったからだと思います。

次回は大学、社会人編。
写真は平成最後の桜です。
令和はフィルム推しでいきます。